地上の宝

久々のフライトにて
空へーーー高く 舞い上がる

ぐんぐんと
天空が 近づくにつれーーみるみる
遠ざかってゆく地上

街がーー人々の群落が
建物も 道路も、動めくものみな..

ひと握りの
白亜の粒砂を撒いたように 拡がり

大海の紺碧と翡翠色した森の狭間に
小さく、縮みゆくその様

眼下に繰り拡げられる 地上の営みに
感慨無量の想いが募りーーー

「人」というもの
その営みにより 生み出したるものの存在がいかにーーー小さきことか..

地に 根差すものが
這いつくばって 懸命に在る姿

「生きる」ということは
この上なくーーー非常で、貴重な
それゆえに 愛おしく...

なんと...
ありがたいことーーーだろう。

刹那に 涙が溢れた


天空に懐かれた
棚引く雲の波間を たゆとうて

在りありとした 地上の
美しくも 儚げな
現(うつつ)の事象を垣間見
改めてーーー

地上の存在、すべてを
その意(心)のままに

いとおしく 愛でつつも




敬愛と感謝をこめて

ごめんなさい
ありがとうございます
愛しています